教育論

2004年3月26日
『ベネッセの教育と学力』ベネッセコーポレーション
 
 とある必要があって読んだ本。
 こういう本に対しては色々言いたいことがあるが、その中でもとにかく。

 「夢を持て」なんて簡単に言うべきではない。

 夢を持たなければ、と駆り立てられるような状況はいかがなものか。夢、とはしたい事、であるはず。それこそ60歳になって見つかる人だっているはず。見つかるのが早いのか遅いのか、本来その違いしかない筈なのに、早く見つかった人を褒め称える風潮は解せない。たまたま、目の前に興味を持てる事があっただけだろう。

 仮に小学生がそういう風潮に追い立てられて自分では夢だと思えるものを持ったとする。それに向かって邁進した後「これは違う」と思っても後の祭り。専門の教育を受けた後ではなかなか修正は効かないのではないか。
 少なくとも、そういう風潮が最近の離職率の増加を生んでいるように思えてならない。憧れ方が安易過ぎる。パイロットのドラマを見たからパイロット人気が増えた?そんな事を褒め称えてどうするのか。何がしたいかなどと、その時々によって変わるものだし、一番やりたい事、は「家族を養う事」であるべき。たかが一個人の「やりたい事」のために他人に犠牲を強いるなどとあってはならない。

 さらに言うならば、「おまえ、夢とかないのかよ」たまたま先に夢が見つかった人や、何年か先に人生を送ったおかげで夢が見つかった人間が、このような優越感を持つ事には疑問を感じざるを得ない。

 いや、ためになる部分も多かった。そういう部分は長々とかけないだけで。

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