カラカラ

2004年1月19日
 『バカの壁』 養老孟司
 
 評判だが・・・ そんなに面白いだろうか、これ。普通の内容が普通に書いてあるだけだった。世の中はわからん。

 『ローマ人の物語12 帝国の迷走』 塩野七生

 衰退期についに入ってきたわけだが、これはこれで面白い。というより、実に興味深く読む事が出来た。
 特に気になったのが「カラカラ勅令」の下り。知識も高校レベルでしかなく、名称と、その内容以外は漠然としたものであったのがふむふむと納得できた。帝国民全員がローマ市民となることは、長期的な減収と、這い上がろうとする活力の消失、そして、「勅令以後の市民」と「勅令以前の市民」という変えようの無い階層を生み出したと。

 読んでいて、もどかしくなる巻であった。一人一人の皇帝を見ると、良くやっている人も多い。世襲ではないが故に割合優れた人物が多いという利点。そして、世襲で無いが故の安定感の無さ。後者の欠点が噴出して、そこに外的要因が加わってやるせない気持ちになる。こんな皇帝達を、「皇帝」と読んでよいものやら。

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